社会人13年目の夏季集中講座
最近ほどではありませんが体感としてはまだ肌寒い日も多かった7月某日、ひょんなきっかけでお勉強をしてみることにしました。
家では気分と環境からなかなか腰を据えて勉強できないので、基本的には作業場で隙間時間に。
PC環境的には好き勝手にいろいろインストールしたりできないので、ネット上でお勉強できるものでやりました。
あと、期間絞ったほうがプラスプランという有料プランの期間内(一か月ごとに更新)で一生懸命にやろう、という気が起きるかなという目論見もあったり。
言語ごとで例となるお題が重複していたり「この言語の思想から行くとこっちのコーディングのほうが正解じゃない?」という回答もいくつかあるにはあってそれで引っかかったりもしたのだけど、それらを差っ引いても手軽に勉強できるというのはいい点だな、と思いました。
いま見たらSQLのレッスン追加されてるから今度再開してみようかな。
●SQL攻略
あと机上だと、全然実感として覚えられなくて面白くもないし。
上2つは英語のサイトなので、英語の勉強にもなって一石二鳥かも。どちらも比較的易しい英語で書かれているのでそんなに難しくかまえなくても読みやすくて◎。
これの勉強兼開発環境を作るにあたって、AWS の Cloud9 を使ってみたり、GitHub に登録してみたり、Heroku に登録してデプロイしてみたりと、いまどきあったりまえなことをやっていない組み込みガラパゴス環境下にいる人間としてはその辺のあれこれも楽しく、初月度に設定間違えて Amazon から 600円くらい請求されたのもいい思い出です(最初の一年は何やっても無料だと勘違いしていた)。
いつかこれらの知識も何かにいかせるようになるといいなあ。
代えられるもの
この記事は、ケーシーエスキャロット Advent Calendar 2017 7日目の記事です。
昨日のお話に引き続き、技術の話ではありません。
考え方のお話です。
シュトーレンを食べながら思い付きました。
こんな内容でもいいのかな?と思いつつ参加してみております。
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あるところに人を魅了するお菓子屋さんがありました。
従業員は三人。店主と、弟子が二人いました。
そのお菓子屋さんでは全て手作業で物を作っています。
材料をこねるのも手だし、分量を量るのも手でした。
店主はものを手にとっただけでそれが何グラムかきっちり分かるのです。
一回で小麦粉だったら50グラム計るのが限界でした。
液体は両手で受け止めなくてはなりませんでしたし100mlくらいが限界です。
そんなに手が大きくないのです。
弟子たちも技能を習得しようと日々修行に励んでいましたがまだ誤差があります。
お菓子を焼いたり冷やしたりするのも手でした。
店主の手は-30℃~320℃まで温度調節が可能なのです。
だけどやっぱり手が大きくないので一度にたくさん焼けませんし冷やせません。
弟子たちは35℃~40℃くらいが限界でした。
チョコレートをぬるぬる溶かす程度です。
38℃くらいでもうぐったり。そう。弟子はただ熱が出ているのです。
こんな調子なのですべてのお菓子を作るのにとっても時間が掛かりました。
1日にクッキー数枚しか出来ない時もありました。
店主はいつか大きなケーキを焼いてみたいものだと思っていました。
あるとき、店主は結婚しました。そしてその妻もお店で働くことになりました。
妻はお店のお菓子の味に惚れて店主にも惚れ込んでいましたが
実際に働くことになるまでどういうふうにお菓子を作っているのか知りませんでした。
作っている様子を見て妻はびっくりしました。
「結婚したらこの人の作ったお菓子がたくさん食べられると思っていたのに!!」
妻は外へ働きに出ました。
まずは資金をあつめなくては。
そして妻は手始めに業務用冷蔵庫を買いました。
それからオーブンを買いました。
計量器も何もかも揃えました。
たくさんお菓子を作れるようになりました。
それでも味はまったく変わりませんでした。
店は以前にもまして評判となりました。
弟子たちも道具を使うことでお菓子作りが上手になりました。
そのうち独立してそれぞれの店を持つまでになりました。
店主は自分には特殊な技能があるのでそれを使わなくてはもったいないと思い込んでいました。
その特殊技能を持つ自分がするのに向いている作業が何なのかまでは考えていませんでした。
いまでは生まれたばかりの孫を抱っこして体重を計ったり
43℃程度に温めた手で腰をさすり、長年の立ち仕事による腰痛を緩和したりしています。
「私に向いていたのはマッサージ師だったのかもしれないな」
そう冗談めかして店主がつぶやくと
「あなたにはお菓子屋さんが一番。だってこんなにおいしくて素敵なお菓子が作れるんだもの。
あなたのセンスや味覚は他のものに代えられないよ」
店主の作ったクリスマスケーキをほおばりながら妻はそう返すのでした。